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ワイン探しの心得?5ヶ条(私見)

たくさんのワインと語る人

本サイトは、ワインショップを巡る楽しさなどを少しでも伝えたい、と思ってつくっているサイトです。ただそもそも、

「ワインショップに行ってどうやってワインを選べばいいの?」

という疑問を持っている方、少なくないと思います。

私も数年前まではさっぱりワインのことが分かりませんでしたが、国内外のワインエキスパート資格を取得して、そのための勉強や、日々のテイスティング、ワイナリー訪問や、自社内でのワイン講座講師を通じて、自分がしたいワイン選びがだいぶできるようになってきたと思います。

でもそんな勉強しないとワインが選べない、というのも何だかよくないですよね。でも確かにあまり情報がない割に味の想像をつけるのが他のお酒に比べて難しいのがワイン。

とはいっても、いつも定員さんにきけるかといえば、そうとも限らない。

なので自分なりに、自分にとってあたりなワインを選ぶための心得5ヶ条を考えてみました。これを知っていればバッチリ!というよりは、最低限この辺りは抑えておきたい、というところですが、ご参考になれば幸いです。

自分の好みを知る

ヴァンニャン
ヴァンニャン
自分に合うワインを見つけるために自分の好みを知る、なんて当たり前にゃんじゃないかー
ジョンス
ジョンス
そうなんだけど、実はこれが最も大事だと思うんだよね。
ヴァンニャン
ヴァンニャン
そうかにゃー、でもボクは濃いワインが大好きって分かってるから楽勝だよそんにゃこと!
ジョンス
ジョンス
あれ、でもこの前味わいの濃いワイン飲んだらちょっと甘いからダメだ、っていってたじゃん。。。
ヴァンニャン
ヴァンニャン
・・・。

ワインにそれなりに詳しくてよく飲む方であればともかく、意外と分かってなかったりしますよね。または「食わず嫌い」ならぬ「飲まず嫌い」ではないですが、一度飲んで合わなかった葡萄品種や生産地域のワインを飲まなくなるとか。実は葡萄品種や生産地域とは無関係な味わいが原因だったのに。ということもあります。

またワインの面白さは、本当に色々なワインがあって、こんな美味しいのもあるのかー!という出会いでもあります。そんな面白さをより味わうには、自分の好み以上に、「自分が好きになれないワインの特徴」を自分自身で把握しているか、というのもあります。お店の人に自分が今回探しているワインを伝えるにも、それを把握して言葉にすることができるかでだいぶ違います。

ではどうすれば自分の好みや苦手なもの、把握できるでしょうか。

比較試飲をする

自分の好き・嫌いを把握するためには、「違いを知る」というのが大事ですよね。

ある日に1種類のワインを飲んで、別の日に別のワインを飲んで、また次の日に別のワインを飲む。こんなかたちで3種類のワインを飲んでも、かなりワインを良く飲む人でないと、「それぞれどんな香りや味わいだった?」と聞かれても違いを答えられないこと、ありませんか?

一方で、3種類のワインを同時に飲んでみる。そうすると、明確に違いが分かりますよね。だからワインを比べ飲みする、というのは非常に面白いし、ワイン通になるにはもってこいの方法です。

「飲みやすい」意外の表現を使って言葉にする

あとは飲んだワインの印象、香り、味わいなどを言葉に表現するの、大切ですね。複数種類のワインを同時に飲むと、これが少しやりやすくなります。「このワインはすごい濃縮感があるけど、そのワインは優しい」とか、「これは柑橘系の香りがするけど、そちらはトロピカルフルーツな感じ」とか。

ワインを表現するのに決まりなんてないのですが、1つ避けたほうがいいと思っているのが、「飲みやすい」という表現で終わってしまうこと。結構みんな言ってるんですよ、この言葉。でもワインの特徴がさっぱり分からない(笑)そのため、自分が所属する会社の従業員向けワイン連続講座の講師をした時には、「飲みやすい、という言葉は敢えて避けて表現してみましょう!」とよく言っていました。

基本的な葡萄品種の特徴をおさえる

前述の「自分の好みを知る」というところにも繋がりますが、ワインショップでワインを探す際、よく見る葡萄品種の特徴が分かっていると、探しやすいですね。ちょっとインプットが必要なところですが、少しでも分かっているとやっぱりワイン選び、楽しくなります。

もちろん葡萄品種が同じでも産地によって味わいは変わってきます。でも山地の特徴を覚えるのはもっと大変ですし、どの産地であっても葡萄品種の特有な特徴がある品種も多いです。白葡萄であればソーヴィニヨンブランやリースリング、黒葡萄であればピノノワール、シラーやカべルネソーヴィニヨンなどでしょうか。

参考となるウェブサイトや書籍

モトックスのウェブサイトの「ブドウで選ぶマイワイン」のページなんかは非常に分かりやすいです。もうちょっと詳しいものだとウェブでもかなり色々なサイトがありますが、書籍だと日本のトップソムリエの石田博さんのこの書籍とかもいいですよね。こちらは結構中級・上級者向けなことにもコラム等で触れられています。


10種のぶどうでわかるワイン/石田博
日本経済新聞社
2013/8/24

あと同じく過去のソムリエコンクールの日本代表にも勤められた佐藤陽一さんのこの本もとても分かりやすいです。


ソムリエ直伝 チャートで選べる 家飲みワインガイドブック/佐藤陽一
NHK出版
2014/10/27

アルコール度数を見る

絶対に外したくないのは、甘口ワインを飲みたいのに辛口を選ぶとか、辛口ワインを飲みたいのに甘口を選ぶとか。意外とやっちゃったりしますよね。「なんだよ、甘口って書いておいてくれればいいのに」なんて思ったりすること、私は過去にありました。あとはそこまで外すものではないにしても、さっぱりした白ワインを飲みたいのに、ちょっと味わいの強すぎるワインだった、みたいなことも。

そんな絶対外したくない、というワインを選ばないようにする1つのものさしが、アルコール度数です。例えばアルコール度数が11%未満のものであれば甘口の可能性が高く、14%を超えるものであれば濃縮感のあるワインの可能性が高いです。

ヴァンニャン
ヴァンニャン
なんでアルコール度数が低いと甘くなるにゃん?
ジョンス
ジョンス
糖分を発酵させてアルコールができるからさ!

ワインのアルコール度数は白ワインであれば11.5%〜13.5%くらいまでのものが多く、赤ワインであれば12%〜14%のものが多いです。ワインは葡萄に含まれる糖分を酵母を使って発酵させて作ります。糖分を完全に発酵させるとアルコール度数が高くなり、糖分もなくなるので辛口に。逆に甘口ワインの作り方は、発酵を途中で止めるんですね。なのでアルコール度数が低くなります。

白ワインでアルコール感の強いものを避けたい時は14%以上のものは選ばない、という使い方もあります。逆に濃縮感のあるリッチな味わいのワインを飲みたい時に11.5%くらいのアルコール度数のワインを選んでしまうと、外しちゃいます。結構ちゃんと見ておきたいポイントですね。

甘辛度の表示を覚える

アルコール度数だけでは甘辛度が分からないものがあります。それがスパークリングワイン。なぜかと言えば、発酵が終わった後に糖分を加えるからです。(ここでは理由は省略します。)

長くなるので別の投稿で作ってリンクを今度貼るようにしますが、Brutは辛口、Dryは少し甘い、ということを覚えておくといいかもしれません。Extra DryもDryよりは辛口ですがやっぱりちょっと甘いんですよね。Extra BrutやBrut Natureはかなり辛口です。

自分の好みのワインばかり飲まない

ヴァンニャン
ヴァンニャン
自分の好みのワインばかり飲んで何が悪いにゃー?
ジョンス
ジョンス
色々なワインを飲んで発見があるのが、ワインの面白いところだから!

一番最初に比較試飲が大切、と言いました。これと似ていますが、やっぱりワインって一期一会が楽しい。だから普段飲まないような葡萄品種のワインや国のワインを飲んでみたり、敢えて自分の好みとは違うワインを飲んでみたりするの、結構いいと思うんです。

この時に1つポイントがあります。それは、あまり安いワインを選ばないこと。もちろん安いワインでも美味しいものはたくさんありますが、敢えていつもとは違ったワインを選んでみたら美味しくない、なんて体験をすると、もうそんなことは懲り懲りだ、ってなる(苦笑)

なので2000円、できれば3000円以上のワインでトライしてみると、美味しいワインと出会いやすい。新しい発見があって、面白いですよ。

以上、勝手な私見を述べてみましたー。他にももっとポイントはあるのですが、まずはこの5つのことを念頭にワインを試飲したり選んだりしてみてはどうでしょうか!?というのが私の提案です。

ワインが小難しいものではなくてもっと身近なものになるといいなー。

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