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ワインショップの楽しみ方①〜店主が好きなワインを尋ねよう

ワインショップの楽しみ方を考えてみるシリーズ企画。

ワインショップも十人十色。ショップによってその特徴は千差万別。そんなワインショップを訪れるお客さんの目的も千差万別。

だから一概にワインショップの楽しみ方、と言っても人によってその意味は異なる。ただ1つ言えることは、ワインを眺めるのでも探すのでも買うのでも飲むのでも、とりあえず楽しみたい、という想いはあるのではないか、ということ。

そこで、ワインショップをより楽しむためにできること、を自分なりに考えてみた。

第1回目で紹介する楽しみ方は、

自分の好みのワインを探すのではなく、店主が美味しいと思うワインを尋ねる

です。

「店主が美味しいと思うワインはどれですか」

今までかなりの数のワインショップでワインを買ってきました。その経験から、全部のワインをこうやって選ぶ必要はないものの、このように店主に(または詳しい店員さんに)尋ねて購入するのは、ワインショップや買ったワインを楽しむためのちょっとした方法の1つ、と考えています。

なお、他に何も条件付けずにシンプルに店主が本当に美味しいと思うものを訊くだけでもいいのですが、店主がそんな質問に困ることもある(選択の幅が広すぎるとか、そんなこと言われたら高級ワインになっちゃう、など)し、自分としてもあまりにハズレるようなことは防ぎたい。

そんな場合には、

①大まかに選びたくないワインは伝えておく
②大まかな予算を少し幅を持たせて伝える
 (例えば2000円〜4000円くらい、など)

この2つ付け加えたらいいかな、と思います。

ワインショップのワイン

なぜ自分の好みのワインではなく店主の好みのワインを尋ねるか

どうしたらワインショップをより楽しめるか?って考えたときに、最初に3つ思ったポイントがあったんですよね。もちろんこれ意外にもあると思うのですが、とりあえず最初に頭に浮かんだこと。

1.新しい発見や非日常的なものに触れる
2.店主やスタッフと会話してみる
3.買ったワインを飲んでみたら美味しい

やっぱりこれだよね、と。そしてこれらを満たしてくれるのが、店主の好きなワインを教えてもらう(そして問題なければそこから買うものを選ぶ)、ということだと思うんですよね。

ヴァンニャン
ヴァンニャン
意味が分かんないにゃー、自分の好みを言ってそれを選んでもらう方がいいんじゃにゃいの?
ジョンス
ジョンス
いや、好みを表現するの難しいでしょ?だってヴァンニャン、濃いワインが好き、ってお店の人に伝えて飲んだら、濃すぎてダメだったんでしょ、この前?
ヴァンニャン
ヴァンニャン
確かにそんなことあったにゃー。
ジョンス
ジョンス
しかもさ、好みのワインのタイプって、1つじゃないでしょ?白ワインとか、好み伝えるの結構難しいと思うんだよね。

そう、自分の好みを正確に伝えるの、結構難しいんですよね。しかも受け手である店主やスタッフの方がそれをどう解釈するかも千差万別。

そしてこれが大切なところなのですが、ワインショップに置いてあるワイン全部がお店の人のオススメか、と言えばそんなことはないんですよね、実際。例えば付き合いのあるインポーターから、お願いされて店頭に並べてるワインもあったりするわけです。そういった中で自分の好みを細かく伝えすぎると、店主・店員さんはその好みに合わせる方に主眼がいってしまう。そうすると本当はお店の人としてはもう少し別のものがオススメなんだけど、それとは違うものを薦めてしまう、ということがあるんですよね。

一方で、こちらの好みは最低限伝えて、あとはいいな、と思うものを店主・店員さん目線でいくつか選んでもらう。こうやって買ったワインについては、「買って飲んでみたら美味しい」ということが結構多いです。

店主のオススメと自分の好みが重なったこのシャプティエのワインも最高でした。

店主の好きなワインだからこその出会いと会話

それと店主・店員さんが好きなワイン・美味しいと思うワインを尋ねると、先ほど挙げた「ワインショップを楽しむ3つの条件」のうち、1つ目と2つ目の要素も揃うことが結構あるんですよね。

まず自分では選ばないようなワインに出会えること。

「おぉこれ珍しいから飲んでみよう」と思って買って飲むと結構ハズレを引くことがあります(笑)が、店主・店員さんが美味しいと思うワインを教えてもらい、そこから選ぶと、ハズレを引く事は少ない。そして何より、自分ではなかなか選ばないものを選んでくれる場合も少なくない。

これが新しい発見だったり非日常的な日常だったりして、楽しんですよね。

Tajna シャルドネ
千葉・マキノ酒店の店主にオススメを聞いて買ったセルビアのシャルドネ。自分では選ばないこのワインもかなり美味かった。

そして店主オススメのワインを尋ねると、好きなワインだけに、結構そのワインについて詳しく語ってくれるんですよね。造り手の話とか、このワインがどのように作られたか、とか、味わいや合いそうな食事の話まで、色々なストーリーが聞けることもあるんですよね。特に特定のワインに強いワインショップなどに行くとその傾向は顕著な気がします。

最後に〜無理に買うのは禁物

なお、あくまでこれは1つの考え方として実践してみると楽しいですよ、ということであるので、ワインショップに行ったら必ずこの買い方をした方がいい、と言うつもりもありません。またどんな店主・店員さんに尋ねても自分にとって当たるか、と言えばそうでもない場合もあります。

ですので最終的には自分の気分が大事ですね。だって楽しむための方法なので。

あと、オススメされたものが自分の中で腑に落ちなければ買わなくてもいいですよね。店主・店員さんとしても、「それはちょっと違うかな」と言ってあげた方がどういったものをオススメしたらいいか、判断しやすくなるから。店主・店員さんが好きな、美味しいと思うワインも色々なタイプがあるはず。

だからこそ、店主・店員さんが美味しいと思うワインを尋ねて、そこで会話を広げて、実際に飲んでみて美味しい、ということが何回かできれば、それは美味しいワインを選ぶ近道を見つけた、ってことになるんじゃないかな、と思います。

そう、自分に合うワインを見つける近道は、「自分に合うワインショップを見つけること」。

やっぱりそうなんですよ。きっと。

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