セミナー/Seminar

Vinho de Talha (ヴィーニョ・デ・ターリャ)とは

Smoking of Talha

去る2021年5月28日、先日の投稿でお知らせしましたとおり、ポルトガル投資貿易新興庁(Aiecp)が主催をしているポルトガルワイン生産者紹介ウェビナーにて、ポルトガルのアレンテージョで造られるVinho de Talha(ヴィーニョ・デ・ターリャ)(ポルトガルにおけるアンフォラワインの名称。DOC名称である)のみを造っているXXVI Talhas (26 Talhas)のRicardo Santosさんが登壇しました。

最近はポルトガルでも数多くのメディアで取り上げられていて、一躍有名人のリカルド。

ナビゲーターは日本におけるポルトガルワイン第一人者の別府さん、本ワインを紹介しながらテイスティングコメントを残しているのは、本ワインのインポーターであるポルトガルトレード代表でDipWSETのPaulo Ramos。そして通訳は私です(笑)

別府さんもおっしゃっていますが、Vinho de Talhas(ヴィーニョ・デ・ターリャ)が一体どういうものなのか、ということに日本語で触れられている動画はおそらくほどんどないと思います。そういう意味でも貴重な動画ですし、ジョージアなどにおけるアンフォラワインとの違いにも触れられていて、率直な話もあってとても面白いです。ぜひ一度動画をご覧いただければ、と思います。

スピーカーが入れ替わって色々なコメントが出るのも良いところ。私は左下。

彼らが作る白のVinho de Talhasの中でもLote X (ロットⅩ)がなぜ同じワイナリーで作るワインの中でもクリーンでかつ酸度が高いのか。そして葡萄品種としてAntão Vaz(アンタォン・ヴァージュ)の次に多く使われている葡萄品種Diagalves(ディアガルヴェス)にどういう特徴があるのか。土壌はどうなのか。なぜアルコール度を低く抑えられているのか。といった様々な情報が詰め込まれています。

なおVinho de Talhaは先ほど述べたとおり2010年にDOC(Denominação de Origem Controlada/原産地統制呼称ワイン)に認定されており、特定の要件を満たさないとVinho de Talhaとワインにラベルを貼ることはできません。この辺りの詳細まではウェビナーでは語られていませんが、かつてヴィノテークでアンフォラワインが特集された際にVinho de Talhasについても取り上げられているので、興味がある方はそちらもお読みいただくとより理解が深まると思います。

それとウェビナーの中でも取り上げましたが、Vinhos AlentejoのウェブサイトでもVinho de Talhaの紹介動画がありますので、こちらもご参考まで。

今回このような貴重な機会に通訳に参加させていただきありがたい限りです。インポーターのポルトガルトレードさんには本当に感謝しています。ありがとうございます。

そういえばこのウェビナーの中では語られませんでしたが、26 Talhasではターリャ(アンフォラ)に葡萄を入れる前にターリャを火で煙を起こした上で消毒的なことをやるんですよね。冒頭の写真がそれですが、今度この辺りの詳しい話も聞いてみたいと思います。