静岡/Shizuoka

伊豆のワイン蔵 なかじまや(伊豆・修善寺)

Key Features

・伊豆の修善寺にあるお店
・有料道路出口からすぐ
・伊豆随一の品揃え
・フランス、イタリア、ポルトガルワインの取扱い多い
・取扱いワインのレパートリーが見事
・情熱溢れる多才なシニアソムリエが代表のお店

中伊豆、南伊豆に旅行に行くときにワインを買うならここ。間違いないです。

家族でよく伊豆下田に旅行に行くのですが、いつも「どこでワイン買うかなー」なんて思いながら好みのお店を近くに見つけられていないので、自宅から持参するか、または足りない分は伊豆下田駅ほど近くにあるスーパー、フードストアあおき(あおきはスーパーとしてはワインの品揃えは結構良い)で購入する、というパターンが少なくなかったんです。

それであるとき、いつもと違う天城越えルートで東京から向かうと、天城越えより少し手前、修善寺インターチェンジから少し南に進んだ大平インターチェンジのすぐ近くにワインショップがある!!ということに気づき、行ってきました。まさかこんなところにこんな素敵なワインショップがあるとは。。。

伊豆のワイン蔵なかじまや
広い土地にポツンと立つなかじまや。
この隣にオーナー宅?と駐車スペースがある。

伊豆縦貫道の大平インターチェンジにある有料道路の出口を降りたら2〜3分ほどで「なかじまや」に着きます。旅行中にワインショップに寄る場合、高速道路や有料道路の出口から遠いと、目的地に着くのがだいぶ遅れてしまうので目的地から離れたワインショップに寄るのはなかなかハードルが高い。けれどもここ「なかじまや」はとても寄り道しやすい場所にあります。これはとてもありがたい。

とにかく色々な美味しいワインをお届けしたい。そんな気持ちが溢れ出た品揃え。

お店の中に一歩足を踏み入れると「おぉ、こんな品揃えがよいお店なんだぁ」とちょっと感激します。

都会から離れたワインショップやワインを取り扱う酒屋を探して足を運ぶと、それなりのワインの数を取り扱っているんだけど、とにかく1,000円以下や1,000円台のワインが多くて(それはそれでいいことなんだけれども)、それらのワインは色々なところで見かけることの多いワインが多い、そのため興味をそそられるワインの取り扱いが少ない、ということがあります。

でも「なかじまや」さんに足を踏み入れて並んでいるワインを見ると、それはない、とてもバランス感のある品揃えだなぁ、という印象を受けます。バランスの良さというより、レパートリーが豊富。もちろんリーズナブルなラインナップも多いのですが、価格帯もワインのタイプも様々。なんとなくですが、並んでいるワインからして、「より多くの人により多くの良いワインを楽しんでもらいたい」というメッセージが伝わってくるんですよね。マーケットに合わせた品揃えをしてきたというよりも、自分がおススメしたいワインを選んで、マーケットを開拓してきた、という感じさえするような。。。

伊豆のワイン蔵なかじま屋1
入り口付近から撮影。
伊豆のワイン蔵なかじまや2
ワインが主に置いてある箇所に近づいて撮影。
ここに写っていないところにもワイン棚はある。

店頭に並んでいるワインのアイテム数は500前後くらいは少なくともあると思います。

取り扱いしている国は様々で、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガル、といった旧世界のワインが多いものの、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、といった国のワインの取り扱いもあり幅広い。また日本ワインの取り扱いも結構多いです。個人的に特徴的なところだな、と思ったのはポルトガルワインが結構多いこと。ヴィーニョヴェルデ(ポルトガルの北にあるワイン生産地域から造られる一定のワインの名称)のワイン以外を取り扱っている酒販店自体、結構希少な気がします。

Baga Duck ワイン
ポルトガルのバイラーダという地方でルイス・パト、という名生産者が造るワイン。この地方特有の芳香な香りがキレイに出ており、力強さもありながら華やかさもあり、更にしっかりとした酸が出ているワイン。

置いてあるワインの価格帯としては、1万円を超える高級ワインの取扱いは少ないですが、1,000円台から5,000円台あたりまでのワインが多く、またそれを超える金額のワインも興味深いものが結構ありました。

いくつか具体的に見ていきます。まずはスパークリングワイン。

フェイクシャンパーニュ
シャンパーニュ製法で作るスパークリングワインたち。
スペインの泡。これはめちゃくちゃ美味しかった。。。

結構面白いのがありました。上の左の写真は全てシャンパーニュではないけどもシャンパーニュ製法で造るスパークリングワイン。例えばこの写真の真ん中はフランスのサヴォワで造るクレマン(フランスでは瓶内2次発酵で作るスパークリングワインのうち、特定の基準を満たしたものをこう呼びます)。サヴォワのクレマンは珍しいですが、かなりよかった。右の写真のスパークリングワインも瓶内2次発酵ですが、こちらはスペインのビエルソという地方で栽培されているゴデーリァという地葡萄で造り24ヶ月熟成させた泡。レパートリー豊富なんですよね、品揃えが。こういった2,000円台~3,000円台の泡でお店のセンスが出たりする気もしました。

なおシャンパーニュも数は少ないながらありました。こんなのもありますからね。。。

ジャックセロス シャンパーニュ
ジャックセロスがこんなところに。。。

なお取り扱っているワインのインポーターはごく少数。これって実はワインショップとしては強み。そのインポーターさんのワインを数多く扱うからこそ、市場に出回る数が少ないアイテムも優先的に回してくれる、といったこともあるんじゃないでしょうか。そのうちの1社は木下インナーナショナルさんですが、オーナーは同社と非常に強固なコネクションがあるようです。

伊豆のワイン蔵なかじまや店内3
スティルワインも多彩なラインナップ

次にスティルワイン。上の写真はフランスワインとイタリアワイン。フランスはブルゴーニュやアルザル、ローヌ、ロワール、ボルドーなど数はそれぞれ少ないですが様々なタイプのものが置いてありますし、イタリアも幅広い。下の写真のスティルワインはポルトガルのアレンテージョの白、スペインのチャコリ、トカイのフルミントなども入っていて、置いてあるワインの多彩さが垣間見えます。

伊豆のワイン蔵なかじまや店内
本当に多彩。。。

ちなみに私が個人的に「おぉ」と思ったのは、こんなところで会えると思っていなかったこのワインですね。南アフリカ屈指のワインメーカーで、Walker Bayという地区が著名なワイン生産地として名を馳せることになった立役者、Hamilton Russell(ハミルトンラッセル)のピノ・ノワールとシャルドネ。

ハミルトンラッセル ワイン
2017年のピノ・ノワールは貴重。確かこの後にピノ・ノワールの畑の一部が火事で消失している。

本当に素晴らしいワインのセレクト。こういったお店をつくりあげてきたオーナーがまた素晴らしい方なんですね。

伊豆のワイン市場を開拓してきた、情熱に溢れた多才なオーナー

伊豆のワイン蔵なかじまやさんは、創業100年を超える老舗の酒屋さん。始めは乾物屋さんだったそうです。そんな酒屋さんにワインの風を吹き込んだのが、オーナーご夫妻の奥様である、典子さん。シニアソムリエであり、コンセイエでもある。唎酒師でもあり、チーズプロフェッショナルでもある、という非常に多才なオーナーがワインをセレクトしています。

ワイン蔵なかじまや 代表取締役
とても優しく色々な話をしてくれた代表取締役の典子さん。

典子さんがこちらに嫁いできて、酒屋に面白いものを取り入れたい、と思い立ってワインを取扱い始めたのが35年ほど前だそうです。すごい。。。当時、伊豆の修善寺にあるこちらでワインを取扱いはじめたときは、「誰がこんなところでワインを飲んだり買ったりするんだ」と周りの方からよく言われたそうです。それでもめげることなくワインを売り続け、次第に伊豆に旅行に来るリピーターのお客さんがついたり、地元にワインを取り扱うレストランも少しずつ増えてきた。伊豆に来る旅行客の方は伊豆をリピートする方が多いようですが、そんなお客さんからは昔から「辞めずにワインの販売をぜひ続けて欲しい」と言われたりもしていたようです。そう言いたくなる気持ち、分かるなぁ。

それくらい、このあたりでこれだけワインの品揃えがあるお店は他にありません。

ファルネーゼ社のヴァレンティーノ・ショッティ社長と。

典子さんはこれまでに色々なワイン生産者の方に現地や日本で会ってきたようで、お店にはこういった写真がちらほら置いてあります。先ほど、ポルトガルワインが多いとお伝えしましたが、典子さんはポルトガルワインが大好きだそうで、ポルトガルには何度も足を運んでいるそう。木下インナーナショナルさんのワインを取り扱っていることもあるのでしょうが、ドウロ地方のスーパースター、ニーポートのワイナリーにも訪れていて、「いやぁとてもモダンなワイナリーで驚いたのよ」と当時の様子を振り返りながら楽しそうに色々教えてくれました。

「大変なこともあるけど、ワインを取り扱っていると本当に楽しい」と、本当に楽しそうに話す典子さんがとても印象的でした。

マデイラワインやビールの品揃えも特徴的

ちなみに置いてあるお酒の中心は通常のワインですが、酒精強化ワイン(Fortified Wine)であるマデイラの品揃えもいいのがなかじまやさんのすごいところですね。さすがポルトガルワインの品揃えが豊富なお店、という感じでしょうか。私個人はシェリーは多少飲むことがあるものの、マデイラワインはほとんど飲まない(ワインエキスパートの資格試験前くらいしか飲んでない)のですが、話聞きながらトライしたら結構面白そう。

マデイラワインたち
伊豆のワイン蔵なかじまや マデイラワイン
全部マデイラワイン。
上の写真を見ながら典子さんのおススメをきいたら楽しそう。

あとビールもいわゆるクラフトビールでこんなのも置いてありました。ベアードビール。修善寺にブルワリーがある(なかじまやさんにほど近い)ので地元のクラフトビール、ということになるかと思いますが、私は初めて知りました。「万人ウケしなくても構わない。私たちは風味のある美味しいビールを造る」というミッションで多様性のあるビールを作られているようです。うーん気になる。

ベアードビール
伊豆のワイン蔵なかじまや ビール
比較テイスティングするのもよさそう。

ちなみにおつまみ等の食品も少し置いてあり、そちらにもポルトガル関係の食材(例えばオイルサーディーンとか)が置いてあります。本当にポルトガル愛、地元愛を感じるお店。

私がお伺いした際は(たまたまかもしれませんが)店頭に陳列されていない珍しい貴重なワインも紹介してくれました。結局旅行に行く道中になかじまやさんに寄って興奮して、旅行の帰りにも寄ってしまいました。

伊豆での旅行に更なる想い出を添えてくれるような、そんなワインやお酒にきっと出会える酒販店、なかじまやさん。

これからもたくさんお世話になる予感がします。なかじまやさん、天晴れ。

なかじまや ワイン 店内

General Information

伊豆のワイン蔵なかじまや
住所:静岡県伊豆市大平883−3
電話:0558-72-4754
定休:水曜日
Web:https://www.rakuten.co.jp/nakajimaya/