シマヤ酒店

普通、「大型のワインショップ」と言われればワインの数はかなり多いだろうと想像する。でも「酒店」という店名が付くお店で「ワインがたくさん置いてある」と言われても、大型のワインショップほど品ぞろえが多そうだな、と思うことはほとんどない。「うちのウリはワイン」です、と言われても、だ。

しかしシマヤ酒店はいい意味でその期待を裏切る。置いてあるワインの数がスゴイ。

上の写真に映るワインの数も相当だが、店内に陳列されているワインの数としてはこの倍はある。しかもワインが陳列されているこのスペース自体がワインセラーとなっており、気温が常に14℃に保たれている。写真だと分かりにくいが、照明も若干落とされている。この地下にも約100平米のセラーがあり、そちらは入庫や出荷などの場合を除いていつも真っ暗だそうだ。非常に保存状態が良さそうである。

特にフランスワインやオーストリアワイン、ドイツワインはかなりの数の銘柄が置いてあり、なかなか他のお店では見ることのできないワインも多い。それに加えてユニークなのは、シェリーや甘口ワインもかなりの数が取り揃えられていることだ。

シェリーだとLustauのラインナップでパロコルダドまで置いてあったり、アイスワインもドイツのものからカナダのものまで、10種類くらい置いてある。貴腐ワインについてもドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ（ざっくり言うと、過熟したブドウに貴腐菌がつき、水分が蒸発して干しブドウのようになった粒を選りすぐって収穫してつくるワイン。）が同じくらい置いてあり、驚きの品揃えとなっている。

日本酒や焼酎の品揃えも凄い。詳しくは取り上げないけれども、スペースとしてはワインが置いてあるスペースに匹敵する大きさのスペースに所狭しと日本酒と焼酎が整然と並べられている。正に酒のデパート。初めてシマヤ酒店に来る酒好きは興奮せずにはいられない。そんな場所である。

そんなシマヤ酒店の品ぞろえは実際は店舗に来るだけではすべて見ることができない。シマヤ酒店の通販用のウェブサイト（楽天市場）では、同社が地下セラーで管理しているものを含めて様々なお酒を販売している。ワインは何と1,000アイテム以上（2020年3月29日時点の個人調べ）！！　ワインを1,000本取り扱っている、と公言するワインショップでもアイテム数が1,000とは限らない（１つのワインにつき10本在庫があったりするから）ので、その数や驚き。

店舗の場所は千葉県千葉市みつわ台。千葉市動物公園駅を通るモノレールの真下の通り沿いにあります。駐車場も数台分あり。中心街から離れているが、ぜひ一度訪れてほしい名店。

My favorite Wines from Shimaya

Bernhard Koch（ベルンハルト・コッホ）はドイツ・ファルツの生産者。日本人の坂田千枝さんがケラーマイスターとして醸造を担当している。これまでここのワインとしてはシュペートブルグンダー、グラウブルグンダー、リースリングゼクトなどを飲んだことがあるが、どれもリーズナブルながらその品質の高さに驚いた。

ブルゴーニュの名ドメーヌをそれぞれ個別でやっている夫婦が共に作るミネルヴォワのワイン。樹齢１００年を超えるカリニャンにシラーとわずからグルナッシュを加え、味わいのレイヤーが非常に多層。ボディはそれなり強いながらもテクスチャーは柔らかく、エレガントさも感じた。