23区西側/Central Tokyo West

Aoyama Wine Base

Aoyama Wine Base 看板

Key Features

・表参道駅から徒歩4分
・「青山でワインを楽しむための基地」がコンセプト
・3つのフロアでそれぞれに異なるワインの楽しみ方を提供
・ソムリエが厳選した108種類のワインを店頭販売
・かなりレアなアイテムをグラスで提供することも
・洗練された贅沢かつ心地よい内装
・オンラインショップもあり

ワインの楽しみ方は人それぞれ。そしてその時々で楽しみ方も変わる。1人でゆっくりグラスを傾けたいこともあれば、友人や仲間と飲みたい時もある。ワインのことを学びたいこともあるし、偉大なワインにただただ身を委ねたいことも。

そんな様々なワインの楽しみ方を発信する、青山でワインを遊ぶ(楽しむ)ための基地。2021年に青山にオープンしたそんなお店が、このAoyama Wine Base。青山の国連大学からすぐ近く、表参道駅から徒歩4分、という好立地に、満を待してオープン。

青山ワインベース外観
このお店の看板とお花が目印。

Aoyama Wine Baseの最大の特徴の1つは、単なるワインショップではなく、様々なワインの楽しみ方を提供しているところ。地下1階、1階、2階の3フロアで、それぞれ違ったワインの楽しみ方を提供しています。まず簡単に、それぞれのフロアについて。

Aoyama Wine Baseの各フロアについて

Earth to Glass

1階にあるワインショップは、”Earth to Glass”。こちらでは、108種類のワインで世界を旅する、というコンセプトでお店のソムリエ達が厳選したワインが並びます。そしてカウンターでは常時13〜20種類のグラスワインのテイスティングができるようになっています。

Wine-Shop Hikeではワインショップを取り上げることがメインであることもあり、後ほどこちらのEarth to Glassについてはもう少し詳しく取り上げます。

青山ワインベース Earth to Glass
Earth to Glassの内観。一面ガラス張りのため昼と夜で表情がグッと変わる。

The Lounge

こちらは1階にあるキッチン、そして2階にあるリビングスペースとダイニングを合わせた空間の総称。「ワインを楽しむための贅沢な時間と場所を提供する」というコンセプトで、3つのシチュエーション別空間のレンタルを提供しています。

こちらは貸切の集まり・パーティーや、ワイン関係のセミナーで使われることが多いよう。空間全体のトーンが落ち着いており、居心地がとっても良い。。。全ての空間にお邪魔させていただいたのですが、リビングのソファに座っていたら、ここでワイン飲み始めたらもう部屋から出たくなくなりそう。。。と思ったほど。

青山ワインベース ラウンジ リビング
リビング。拘りの家具やアイテムに囲まれた贅沢な空間。
ダイニングはスクール形式にしてセミナーでも使われる。
ダイニングの壁には、Aoyama Wine Baseのデザイン図が飾られている。なんかカッコいい。

The Old Water Club

地下スペースにある、厳かな雰囲気に包まれているワインバー。プレミアムな古酒に浸りながら、精神を解き放つことのできる空間。ワインに集中し、悠久の時を感じることができるような空間作りになっています。現在は紹介制となっているようですが、ワインセラーには溜息が出るようなワインばかりが並んでいます。

青山ワインベース Old Water Club
私のスマホカメラの限界によるが、実際はもっと暗く、高級感のある雰囲気のカウンター。石川県から運んだ歴史ある石倉の石材に間接照明が当てられ、厳かだがゆったりとした時間が流れる雰囲気がある。
Aoyama wine base ワインセラー
ワインセラーには、悠久の時を過ごしてきた貴重な古酒の数々が並ぶ。思わず言葉を失う。

以上、それぞれの空間の簡単な説明ですが、本ウェブサイトはワインショップを紹介するのがコンセプトであり、私がゆっくり居させていただいたのも1階にあるEarth to Glassなので、ここにフォーカスして、その魅力について触れたいと思います。

Earth to Glassの魅力

こだわりに拘り抜いた、ワインセレクト。

Aoyama Wine BaseのEarth to Glassの大きな特徴の1つは、あえて店頭アイテム数を108つに絞り、「本当にオススメしたいもの」を厳選してお店に並べているところ。そして「ワインで世界を旅する」というコンセプトで、お店のソムリエたちがそれぞれの意見を出し合いながら店頭に出すワインを選ぶことによって、厳選されつつも、様々な国の様々なタイプが並んでいます。

例えば、こういったクラッシックだけれども、なかなか他のワインショップで見つけることは多くない、というワインがあったり。

青山ワインベース ワイン
オーガニック栽培ながらクラッシックかつエレガントな味わいのワインを造るブルゴーニュの造り手・フレデリック・フェリのワインたち。
青山Wine base ワイン
オーストリアではリーダー的存在のブリュンデルマイヤーが造る、瓶内2次発酵のスパークリングワイン。

はたまた、品質が非常に高い、いわゆる自然派ワインも置いてあったり。

Aoyama wine base wine
ドメーヌ・ディディエ・ダグノーのワインたち。この2つはどちらもディディエ氏の息子のベンジャミンが造っているワイン。他のキュヴェの取り扱いも。

こういった1つ1つ拘ったアイテムが、人間の煩悩の数と言われる108に擬(なぞら)えて、108アイテム置いてあるわけです。煩悩は本能かつ欲求でもあります。人間の様々な本能や欲求をくすぐる、厳選された108アイテムのワインが出迎えてくれる。そしてその世界観と共に、世界中のワインの旅を体験させてくれる。そんなセレクトになっています。

ほとんど全てのワインが3,000円以上ではありますが、5,000円から10,000円までのワインは数が多く、少しいいワインを飲みたい、という時に相応しいアイテムが揃っています。

万全の品質管理

なお、上のワインボトルの写真をよく見てもらうと分かりますが、陳列されているワインボトルは、中身が入っていません。これは、販売するワインの品質管理のために、温度・湿度管理されたセラーに全てのワインを保管しているから。だからこそ、逆にお店の壁側を一面ガラス窓にして、日光を取り入れることで、心地よい空間を作りつつ、ワインの品質管理も万全、というわけです。

Aoyama Wine Base のワインセラー
ワインが管理されているウォークインセラー内の写真

ワインセラーの中はワインの管理が徹底されています。特別にウォークインセラーの中に入らせていただきました。温度湿度管理はもちろんのこと、拘っているのは、光をきちんと当たらないよう工夫している点。上の写真のように、全ての棚で、ボトルとエチケットがギリギリ見える部分だけを除き、光が当たらないように黒いシートが張ってあります。この徹底ぶりは凄い。ここまでやっているワインショップは他では見たことがありません。店頭で陳列されているボトルは全て空瓶なので、購入するワインの全てがきちんと品質管理されていることになります。これはオンラインで購入するにしても、店頭で購入するにしても、とても安心ですよね。

グラスワインで提供されるワインが凄い

更なる魅力は、お店のカウンターにて、常時13種類から20種類程度のワインがグラスワインで提供されているところ。Aoyama Wine Baseで供出されるワインは少し値がはるものの、良質なものが多い。そういったワインがグラスワインで10種類以上常時供出されている、ということ自体結構凄いし珍しい。

ただ、本当に凄い!と思うのは、普通はグラスワインでは提供されないようなワインが(期間限定ながら)提供される、というところ。

こんなワイン、普通グラスワインじゃ飲めないですよね。。。

Chateau Figeac シャトーフィジャック
私がワインにハマるきっかけとなった、シャトー・フィジャックの2000年ヴィンテージがグラスで飲めるって。。。
ポマールの代表的な造り手の造る、Auxey Duressesのプルミエクリュのワイン。。。

そしてこんなワインまでがグラスワインで出てきたことに超驚き。。。これは行って飲みたかった。。。

ソルデラ
ブルネッロの巨匠、ソルデラ氏が造る、超贅沢なワインの90年代ヴィンテージがなんと3,000円代でグラスワインで供出されていた。。。言葉を失う。

なお、グラスワインについては順次Aoyama Wine Baseのインスタグラムで情報がアップされています。

何よりの魅力。それは人。

そしてAoyama Wine Baseの最大の魅力。それは何と言っても、人です。

スタッフは全員が資格保有者で、それぞれの方の魅力が溢れています。今回はお2人を紹介します。

店長・ディレクターは、J.S.A.シニアソムリエであり、チーズプロフェッショナル、ドイツワインケナー、オーストリアワイン大使、そしてレコール・デュ・ヴァンの人気ワイン講師である、篠原先生。

篠原先生 青山ワインベース

篠原先生は、オーストリアワインを始め、クラッシックなワインから自然派のワインまで、非常に幅広いワインに造詣が深い。東京大学理学部卒。大学では地理学を専攻されていたとこもあり、地質や土壌などを踏まえ、非常に理論的なところから、ワインの味わいを分析されるんですよね。レコール・デュ・ヴァンでのワインクラスの講義にも定評があります。

「どのワインを飲もうか」と思って来店された際、篠原先生がいれば色々話をしてみることをお勧めします。自分でなんとなく選ぶ場合とは比べ物にならないくらい、様々な発見があるはず。だから「非日常的な時間」を過ごせること、間違いありません。

そしてもう1人は、トーマス・フィゴーニさん。

トーマス Aoyama wine base

彼は私とワインエキスパート取得同期なのですが、ワインについてとことん勉強し、ついに先日、WSETのDiploma資格を取得しました。WSETのDiploma資格は、世界最高峰のワインプロフェッショナルの資格である、Master of Wineへの登竜門的な資格。Master of Wine、及び米国のMaster of Sommlierに次ぐ難関資格と言われています。

Aoyama Wine Baseでは、時々、あるテーマでワインの飲み比べイベントを実施しています。私はサンジョヴェーゼの会に参加させてもらったのですが、トーマスの解説やテイスティングの際の彼のコメントなど、ものすごく勉強になりました。これは非常に価値の高いイベントでした。

青山ワインベース ワイン飲み比べ
ブルネッロやキャンティクラシコを含めた20種類以上のサンジョヴェーゼ飲み比べの会。こんなことやっているワインショップはなかなかない。。。

Aoyama Wine Baseのスタッフは、このお2人以外も、ソムリエ・エクセレンスやソムリエ、ワインエキスパート資格保有者。他のお店やレストランでのご経験もある方ばかりなので、本当に頼もしい。これがやはりこのお店の最大の魅力ではないか、そう思います。

Aoyama Wine Baseは、オンラインショップも充実しています。とはいえ、実際にお店に行くと新しい発見に出会える場所。ぜひ一度、足を運んでみてください。

Aoyama Wine Base

住所:東京都渋谷区神宮前5−48−5
定休:基本なし
WEB: https://www.aoyamawinebase.co.jp/
https://earthtoglass.shop-pro.jp/(オンラインショップ)