3,000円台〜5,000円台

[赤ワイン] Voyeur 2016/Nieport (ポルトガル)

ポルトガルの北、ドウロ地方では超有名な名生産者であるNieport(ニーポート)。なんと1842年からワインビジネスをやっているんですね。現在の当主であるEduard Dirk Nieportで5代目。Nieportは自社畑(1987年に購入したQuinta De Nápolesなど)以外にも様々な生産者の葡萄を買い付けてワインを作っている、いわばネゴシアン的な部分もある老舗ワイナリー。

まさに前述のQuita De Nápolesを購入した頃に「酒精強化を行わないドウロ地方のスティルワイン」をプロモーションするために結成されたドウロ・ボーイズの1つのワイナリー、Nieport。ここはいつも革新的。

今回飲んだVoyeurはドウロ渓谷の標高の高い、いくつもの畑から樹齢40年~50年の古木の葡萄を集めて1000Lの粘土製のアンフォラ6つを使用し、約8か月間浸漬と発酵・熟成を行って作られたワイン。Quinta De Nápolesのワイナリーで作られているようです。6基のアンフォラの内、3基は赤ワイン、3基は白ワインが造られる。そして赤白のワインはブレンドされ、このワインが作られます。うーん、かなり新しい考え方。

Nieportのウェブサイトから引用。Quinta De Nápolesの写真。

これは赤ワインなのか、ロゼワインなのか、、、と思って抜栓し、グラスに注いでみると、、、鮮やかな色の赤ワイン。味わいも落ち着いた、少し軽やかな赤ワイン、という感じで、ちょうど自分の期待にバッチリはまりました。優しい、けどどこかに力強さもあるような、しなやかなワイン。

レッドベリー、カシス、それに少しクローブ、ローズマリー、そしてオレンジピールなどの香りに、アタックは超軟水のような柔らかい口当たりが印象的で、酸はやや穏やかながら、タンニンが優しいながら後半少しグリップを利かせてきて心地よい。そしてStonyなミネラル感が結構あって、その感じの余韻が長め。

エレガント系が好きな方もちょっと強さが欲しい方にもどちらにも受けいられれるような感じがしました。薄ウマ系なんだけど、ちゃんとしなやか。これ好きだなぁ。

なお、Nieportのウェブサイトでは、様々な実験を繰り重ねてきて、ようやく2018年にできた、と書かれていますが、私が購入したのは2016年。十分美味しかったのですが、2018年はどんなんだろうか。気になるなー。

Voyeur 2016 / Nieport (ポルトガル・ドウロ)

購入した店舗:地酒とワイン 谷塚屋(埼玉)

インポーター:木下インターナショナル株式会社